観戦記

アリーナ観戦、テレビ観戦したものをブログに書き留めておきます

桜花学園vs岐阜女子 #ウィンターカップ2016女子決勝

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インターハイ、国体と同じ決勝戦となったが待ち望んでいたカードであったという方も少なくないだろう。去年のウィンターカップで岐阜女子は宿敵桜花学園を逆転で下し、初の全国制覇を成し遂げた。あれから1年、両雄再び激突となった。

 

1Qはスタートから桜花ペース。昨年同様のゲームの入り方である。赤木選手のドライブが鋭く、堅いディフェンスを誇る岐阜女子でも簡単には止められない。積極的な攻撃でリングにダイレクトに向かう動きがファールトラブルも誘う。残り6分20秒で早くもチームファール4つとなってしまう。ディフェンスはゴールとボールの動きに連動するので、ゴールに向かう動きが増えれば増えるほど、ファール回数を抑えるのが難しくなる。

 

桜花24−15岐阜女子

 

2Qは岐阜女子の3Pが決まりだす。最大12点まで開いた点差を藤田選手がタフな3Pを決めて凌いでいく。石井選手もそれに続き3Pを決め、少しずつ点差を縮めていく。桜花の3Pシュートが少し無理めに見える中、藤田選手の3Pは効果的であった。

 

桜花35−31岐阜女子

 

3Q開始すぐ岐阜女子が桜花のゴールしたでスティールに成功し、3Pを決めこれで3点差に詰め寄る。桜花に先行されながらも喰らいついて徐々にペースをつかんでいくのは、去年の再現を見ているかのよう。石坂選手の連続3Pで遂に逆転に成功するが、すぐに赤木選手も3Pを打ち返す。見応えのある攻防の中、岐阜女子にまたファールトラブルが気になるところ。ステファニー選手もハイポストから17得点目を決めるなど、勝利への気持ちを見せる。このクォーターで岐阜女子のターンオーバーがもう少し少なければリードして第4Qを迎えられたかもしれない。

 

桜花51−46岐阜女子

 

4Qに入っても両チームの集中力は途切れる事なく、ディフェンスはタイトなまま。特の桜花のディフェンスはよりタイトでカバーも速い。残り5分52秒で石坂選手の3Pが決まり6点差になる。しかし、この辺りから桜花が簡単に3Pを連続して打つようになり、攻撃が単調になる。安全策を取っているようにも見えたが、試合後の井上監督のコメントを聞くと、やはりステファニー選手のインサイドから攻撃するのが狙いであったようだ。点差が2点になると両チームとも確実にポイントをインサイドで取りにくる。ファールトラブルを抱えるインサイドの選手たちは、思い切ったディフェンスが難しくなっていた。残り30秒2点リードで桜花ボールになり、ここからはファールゲーム。結局そのまま2点差を逃げ切り桜花学園が昨年のリベンジを果たした。

 

桜花67−65岐阜女子

 

井上監督の優勝インタビューが印象的だった。勝っても全く喜んでいない。インタビュアーに向かってゲームの不満をもらすすぐ後ろで、コーチたちが胴上げされている絵もなかなか面白かった。勝敗だけでなく内容も合わせて試合であるとのメッセージは見ている人全員に伝わったのではないだろうか。

 

桜花学園優勝おめでとうございます。

 


ウインターカップ2016 高校バスケ 女子決勝 桜花学園 vs 岐阜女子

 

 

 

SOMECITY NAGOYA 第3戦

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SOMECITY NAGOYA 第3

 

GAME1: COOL vs Abnormal

GAME2: TRINITY vs DYNASTY

GAME3: COOL vs playground

GAME4: 1A UNITED vs Abnormal

EXHIBITION: team SHIGA vs team NAGOYA

MAIN GAME: TRINITY vs playground

https://www.facebook.com/somecitynagoya

SOMECITYを初観戦です。最初から感想を言うと、めっちゃ面白かったです。まだ見た事がない人は是非一度見に行く事をオススメします。

 

一番の見どころは個人のやり合い。5人のバスケットとは違い、チームプレーよりも個人のパフォーマンスを最大にしてゴールを狙うのが醍醐味です。どんなプレーであれ点を獲りにいくスタイルがチームを勝利に導く最善策。ディフェンスからリズムを作る事よりも、タフショットを決め続ける事こそ、自分も見ている人も求めている答えです。

 

アグレッシブな姿勢は会場全体の熱量を上げます。コードサイドに設置されたシートはその熱量を共有、そして拡散するためのものです。決して、冷静沈着なプレーを待ち望む場所ではありません。ひとつひとつのプレーと一体となり、さらにタフなショットを引き出すためのものです。

 

さらに会場を一体化させるのがサウンドです。ライティングです。

この2つはストリートスタイルのバスケットには決して欠かすことの出来ないマストな存在です。それに合わせてMCのマイクパフォーマンスがあり、普段5人のバスケットに慣れている人たちも別世界へと惹き込んでくれます。

 

観戦した6試合とも戦前の予想を上回る接戦で、全勝対決同士を予想していたはずのMAIN GAMEも、結果的に1敗同士の対決となるほどの熱戦でした。もともと接戦にしか興味の沸かない自分にはこれ以上ない展開が初観戦となったのは幸運でした。

 

バスケットが大好きな人も、そうでない人も十分楽しめるイベントです。昔ちょっとバスケットをやっていたプレーヤーは、これを見ると必ずバスケをしていた自分を好きになれるはずです。楽しさで思わず身体が反応してしまう自分に出会うはずです。

 

まずは熱気の伝わるコートサイドから観戦デビューはどうですか。

 

 

キャブス vs スパーズ #NBA2015−16

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Q カイリーの得点からゲームがスタート。予想に反してキャブスの連続得点で10−2になり、開始230でスパーズがたまらずタイムアウト。キャブスのタイトなディフェンスが光り、それにより攻撃にもリズムが生まれる。どちらかと言えばスパーズがやりたいバスケットでキャブスが先制している感じ。

 

残り5:59、ディフェンスからリズムを作りたいスパーズが、レブロンのマッチアップをレナードが何とか食い止めてパーカーが得点13-11。レブロンのマッチアップをひとりで止める意味は大きい。レナードのディフェンスは相変わらずさすがです。 

 

残り4:48でJRスミス早くも10ポイント。簡単なショットだけではなくタフショットも含めての10ポイントはお見事。ここで得点差が10点に開くが、ホームでやたらと強いスパーズにすれば、それほど気にするほどの事でもないだろうが、第1Qはずっとキャブスペース。シュートアベレージも50%超え。

 

残り1:40のジノビリのシュートは身につけておきたい身体の使い方だろう。相手に囲まれた狭いスペースの中でいかにシュートへ持っていくのかを身体が自然に反応している。接戦の中でこそ力を発揮できるプレーヤーは頭で考えていては間に合わないプレーを連続させる。

 

1Q 32-20

 

2Q

 

タイトなディフェンスからシャンパートのスリーポイントシュート入り、ここでもまだキャブスペース。とにかくキャブスがペイント内で強い。ペース配分が間違っているのではないかと思わせるような高い集中力。

 

残り9:44で グリーンが迷ってスリーポイントを打たない。このプレーは確実に後にひきずる事を予感させた。グリーン個人だけでなくチーム全体のリズムを失わせるプレーである。分かりやすいプレーは味方を助ける事が多いのは、どのレベルにおいても同じだろう。

 

残り7:34のウェストのディフェンスは素晴らしい。レブロン相手でも手を出す攻めのディフェンスは必要。ゲーム全体の流れを自軍に引き寄せるためにも常に攻めの姿勢を崩さないのは大事。

 

残り539のパーカーのプレーは必見。サイズはテクニックでカバーできる事を見せつけるナイスプレー

 

第2Qに入ってもパーカーのドリブルから始まる攻撃が単調で見切られている印象。それでも残り2秒で連続ポイントを決めたのはさすが。何とか踏みとどまって50-44で前半終了

 

3Q

 

レブロンのアシストからJRスミスの得点。そして、次はパーカー、もう一度、JRスミスの3ポイント。ベテランたちのゲームを作り出す力はゲームの流れがはっきりしない局面においてこそ必要である。

 

残り826 オルドリッチがここで初得点で同点。最大15点差がなくなり、リスタート。パーカーのゲームコントロールが効いて、ようやく当たりのなかったオルドリッチ、グリーンをゲームに参加させたのはさすが。ここからは明らかにスパーズペース

 

残り530 JRスミスが4ファールでベンチに下がる。さらに、4:14でオルドリッチも4ファールでベンチに。流れはスパーズだがほぼ互角のゲーム。スコアは互角ながらもキャブスは少しずつダメージを受け続け、遂に残り140レブロンファール3つでベンチへ。価値あるデラレノバの3ポイントがブザーで決まり73-723Q終了

 

4Q カイリー自らタイムアウトをコールして、マイボールを継続したペネトレートからの得点でリスタート

 

9.43 グリーンが3ポイントファールをゲット。今日のグリーンの当たりから考えると少しもったいないディフェンス。

 

9.24 ここでファールトラブルのレブロンがコートに戻る。もちろんそれに合わせてレナードもコートへ

 

9.14 ミルズの3ポイント。自陣から自身が運んでそのままシュートが決まる。これはスパーズに流れが来ているバロメーターになる。迷いがないプレーはゲームをコントロールしている事を感じさせる。

 

7.22 キャブスのタイムアウト明けからレナードのドライブで10点差。キャブスのタイムアウトの効果を薄める得点である。ここまで4Q4-15。スパーズが一気に逆転。

 

4.47  パーカーのキックアウトからグリーンの3ポイントシュート。そのリバウンドをレナードが押し込んだビックプレーでほぼゲームセット。

 

 

得点が79-8910点差に加えてスパーズペースを考えると、まだ残り時間はたっぷりあるが、ここからもう逆転の流れを作るのは難しいだろう。パーカーのゲームコントロールが安定していて素晴らしい。人もボールも良く動いている理想的な展開。これを第4Qに持ってこられるチームはやはり強い。

 

接戦の中にこそ成長はある。どちらが勝つか分からない局面の中に、勝利の芽が育っている。苦しさを楽しみに変え、ワクワクしているチームに勝利は訪れる、とメモしたところに、パーカーのコメントが「楽しかった」で納得。接戦の好ゲームで選手個々も充実感を得たが伝わってきた。もう一度プレーオフで見たい対戦である。

 

ウォーリアーズ vs レイカーズ #NBA2015-16

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ウォーリアーズvsレイカーズ

1Q

トンプソンの3ポイントでスタート。決して簡単なシュートではないが、自信をもって撃ち切っているのが最近当たっている要因。全体的にウォーリアーズのボールがよく動いていたという感じではないが、シュートの精度が高いためもう少しタイトなディフェンスが必要だった。少しでもポジションがずれていたり、対応が遅れると、まるでフリーで居るかのような落ち着いたシュートを決められてしまう。メタ・ワールドピースを投入しディフェンスからゲームを作ろうとしたが、流れを自軍に戻すまでには至らなかった。

 

ステイプルセンターでの対戦成績を見ても、4勝28敗でレイカーズが大きく勝ち越している。昨シーズン優勝したプレーオフ前の試合でも、4Qの残り2分当たりまで互角の試合をしていたのだ。それが第1Qから12ポイントも差が付く展開に、チーム力の差とは言い切れないところがある。戦い方が定まっていないが故に力強いプレーが少ないのだ。トンプソン1人に1Qだけで22ポイントも許すとゲーム展開としてもキツイだろう。

25-37

 

2Q

ウォーリアーズのターンオーバーが目立つ立ち上がりながら、レイカーズも思うように点差を縮められない。個の力がある者同士なので、タフなディフェンスが見どころになれるのはさすがNBA。残り6:38秒で放たれたカリーの3ポイントシュート。結果は外れてしまったが、ボールを自分で運んでシュートまでもっていく動きはシンプルそのもの。イメージ通りのショットを放っているのは見ていてすぐ分かる。技術の高さはこういう場面にこそ現れる。自分だけにしか見えないイメージ、視野を描けるのがスキルを磨く意味とも言えるだろう。4:50辺りでもウォーリアーズのターンオーバーが珍しく続いたが、少しずつ付け入る隙が見えて来ているとも言える。

 

残り9.3秒でカリーの3ポイントが決まり15点差に開いた直後、終了間際のクラークソンの3Pは良かった。付け入る隙はこのクォーターに何度も訪れていたが、レイカーズも自信を持ってシュートに望めるデザインが少なく、結果的に点差が62-47と開いてしまう。

 

3Q

少しずつレイカーズのデイフェンスが遅れ始める。それよりもウォーリアーズの動きの量と質がいよいよ上がって来たとも言える。瞬間的な対応の遅れがさらに傷口を広げる。アウトサイドのマークにフリーが増える。これは完全にウォーリアーズのペース。ヒバートの元気の無さも気になるところ。かつて、チャンピオンリングを掴んだヒートを最後の最後まで苦しめたインサイド強さはもはや見当たらない。当たりの全く落ちないトンプソンとは対象的である。残り2分18秒、点差が30点離れたところでカリーはケガの様子を確認する意味も含めてロッカールームへ。この地点でほとんど勝負ありと言っていいだろう。点差はさらに開き60-92

 

4Q

カリーがコートを離れてもなおレイカーズがペースを引き戻しているとは言い切れない状態。32点差は一気に詰められるものではないが、24秒バイオレーションも連続するほどオプションが限られたオフェンスのレイカーズ。このゲームにコービーは出場していないが、仮にコービーが出場していたとしても、この勝敗に大きく影響はしなかっただろう。

 

第1Qから競り合いの展開ではないだけに、ビッグプレーもほとんどないゲーム。中学生や高校生が参考にするべきゲームとは言いがたいところがあるが、それでもやはりカリーのハンドリング技術は目に焼き付けておきたいところ。カリーの3ポイントシュートはリリースまで0.4秒だそうです。簡単に練習で身につくものではないが、自信を持って撃ち切れるシュートは実践の中で磨いておくべきだろう。

明成vs土浦日大戦 #ウィンターカップ2015男子決勝

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第1Qからインサイドの八村選手にボールを集める明成と、ボールを動かしながらアウトサイドのシュートを狙う土浦日大のゲームの入り方。立ち上がりは両チームとも少し硬く、インサイドに良いパスが通りながらイージーショットが入らなかったり、3ポイントが大きくショートしたりしていた。それも、時間の経過と共にシュートタッチもリラックスして来て、インサイドもアウトサイドもバランス良く攻め合う展開となった。

 

第2Qは土浦日大はアウトサイドからのシュートにリバンウドが取れるようになってくると自分たちのペース。明成は少しディフェンスの強度を高めてきた相手に、少し自分たちのペースを作れずにいたが、八村選手のオフェンスリバンドなどで繋いで得点差が開きそうな場面を食い止める。3点差で前半を終了したのは、明成にとっては大きかったと思う。

 

第3Qも立ち上がりから土浦ペースは変わらず。特に明成のディフェンスがゆるくなったわけではないが、アウトサイドからのシュートが決まり始めた事で止めにく流れにはなっていた。残り4分20秒で八村選手からのスティールを3ポイントにつなげた場面は流れを引き戻せるような感じもあったが、松脇選手がすぐに打ち返したところはさすが。本当にいい勝負である。

 

アウトサイドからジャンプショット中心の攻撃は、どちらかと言えば単調で確実なオフェンスとは呼ばれていない時代が長かったが、今ではS.カリーの大活躍もあり高確率のジャンパーは欠かせない要素になっている。ゲスト解説の田臥選手が高校9冠を成し遂げた際も菊池選手の3Pが効いていた。

 

第4Qは納見選手のアウトサイドからの連続ポイントで明成が逆転。明成はドライブを積極的に仕掛け始める。アウトサイドが決まり始めてからのドライブはより効果的。得点差よりもリズムを引き寄せたのが大きい。前半はインサイドのローポストとハイポストプレーで繋いでいたところから、最後はアウトサイドのジャンプシュートをファーストオプションに切り替え、インサイドのスペースへドライブで切り込んで行く。攻撃が多彩になればなるほどディフェンスは先手を取りづらくなる。先行されているチームにはじりじりとした時間帯になっていく。

 

残り48秒で9点差からのフリースローが2本外れた後、3ポイントのタフショットを山﨑選手が決めた時は、まだ分からないと感じたが、その直後のチームファール2本を八村選手が冷静に決めて勝負ありとなった。

 

両チームともに最後の最後まで集中力、スピードが全く落ちない好ゲーム。日本バスケ新時代の締めくくりにふさわしい戦いでした。日本バスケの未来はとてつもなく明るい。そんな思いすら感じさせてくれるゲームでした。

 

明成高校ウィンターカップ3連覇おめでとうございます。

桜花学園vs岐阜女子 #ウィンターカップ2015女子決勝

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桜花学園vs岐阜女子の決勝戦はインターハイ、国体と合わせて今年3度目の対決。高校生にとっては最後の大舞台。中学生にとっては憧れの場所。3連覇を狙うチームと初優勝を目指すチーム。どちらも負けられない戦いである。


ティップオフから緊張で硬くなったスコアレスゲームが2分も続く。両チームともディフェンスには相当の時間を使ってトレーニングしているのが分かる。相手のオフェンスをフリーにさせず、アウトサイドからのシュートを許さない。桜花学園が得点と記録したのは開始4分30秒を過ぎてからである。


相手をロースコアに追い込む事はそのまま勝利に直結する。これはどのゲームにおいても共通である。ただし、自分たちはロースコアに抑えこまれないように得点を重ねる必要があるが、このゲームの前半に限っては相手の良さを消し合う事に集中し、オフェンスのリズムはどちらもうまく作れていなかった。


前半で両チームに3ポイントの得点がなかったのも、リズムが生まれにくかった原因だろう。もちろん、ディフェンスする側の狙いがうまく機能したとも言える。前半はどちらかと言えば桜花ペース。ただし、前半で馬瓜選手のファールが3つになったのは大きくゲームに影響した。ファトー選手にポジションを与えず、ディフェンスを続ける事がいかに大変かが良く分かるところでもある。


後半に入ると3ポイントも決まり始め、緊張していたゲームもほぐれてくる。見ている方も楽しくなって来たのは後半から。後半は朗らかに岐阜女子ペース。得点差に大きな違いは出なかったが、自分たちのペースを保てていたのは、岐阜女子の方だろう。実際に、人もボールも桜花よりも動いていた。


第4ピリオドは、桜花学園の守備は依然として崩されてはいなかったが、攻撃の際に足が止まり始め単調になっていた。それでも、逆転を許さず均衡を保ち続けたのはさすがと言うべきだろう。桜花学園が1点リードを守りながらも、残り1分45秒で放たれた田中選手の逆転3ポイントが勝負の分かれ目だった。1分以上両チーム共に得点がなかった場面で、次の得点を奪ったチームが勝利を呼び込む流れが来ていたからである。均衡を破る逆転の3ポイントシュートを落ち着いて決められたのは、やはり自分たちのペースであったからだろう。


試合後のインタビューで岐阜女子の選手たちは「めっちゃうれしい」を繰り返した。初優勝という感動を伝えるには短い言葉でも十分だった。相手が桜花学園だからこそ、素直にこの言葉が出てきたに違いない。高校女子バスケットにおいて絶対王者がいまなお桜花学園である事に異論はないだろう。桜花学園が勝ち続けて来た事で、すべてのチームが目標を見失う事なくハードな練習を繰り返す事が出来たとも言える。


2020年の東京オリンピックにはこの大会に出場していた選手たちもきっと活躍しているだろう。日本代表女子は来年のリオオリンピック出場を決め、世界との戦いももう始まっている。ここからまた新しいスタートが始まる。

 

岐阜女子高校、初優勝おめでとうございます。